キャットフードの知っておきたい話題の「AIM」について。AIMとは何かを基本から解説。

ネコを知る

みなさんは、「AIM」や「AIM30」という言葉を聞いたことはありますか。キャットフードの中でも注目を集めているのですが、わかりにくい言葉ではないでしょうか。

聞いたことはあっても、何がいいのか?何に有効なのかがよくわからない方もいると思います。愛猫の健康につながるものであれば、導入も検討したいですよね。

この記事では「AIM」とは一体なんなのかを解説します。

そもそもAIMとは

まずは「AIM」とは一体どのようなものなのか紹介します。

血中にあるタンパク質のこと

AIMは「Apoptosis Inhibitor of Macrophage」の頭文字をとった言葉です。マクロファージによって分泌される、血中のタンパク質のことを指します。

このAIMは猫だけではなく哺乳類全般が持っているタンパク質です。AIMがうまく機能すると血液中にある細胞の死骸などのゴミに付着し、ゴミを掃除してくれる細胞を呼び込みます。

つまり、ゴミの目印となってくれるタンパク質なのです。

体内にゴミがあると、血流が悪くなったり、さまざまな臓器の不具合にも繋がります。特に腎臓の詰まりがなくなることで、腎機能が改善されるといわれています。

ネコ科のAIMは働きにくい

特に猫において「AIM」が注目されているのには理由があります。それは、ネコ科の動物だけがなぜか「AIM」が働きにくく、腎臓に負担がかかってしまうから。

研究では猫だけではなく、ライオンやチーターなどのネコ科の動物は、AIMが働きにくいことがわかっています。AIMがうまく働かないと腎臓に詰まりが生まれ、その詰まりは徐々に大きくなってしまいます。

そのため10歳以降は腎機能が低下していき、慢性的な腎臓病にかかりやすいのです。飼い猫の多くが腎臓病や慢性的な腎臓の不調を抱えているといわれています。

多くの猫ちゃんが腎臓の病で亡くなっているにもかかわらず、完治が難しいとされています。

AIMのメリット

まだ研究段階である「AIM」ですが、ここからは、「AIM」が正常に作用することで考えられるメリットをまとめました。あくまで「AIM」のメリットであって「AIM」が入っているキャットフードのメリットではないのでご注意ください。

猫の腎臓病の進行を止める可能性がある

先にも書いたように、ネコ科の動物はAIMが働きにくいことがわかっています。もしAIMを活性化できれば、ゴミを掃除する機能が働きやすくなります。

細胞の働きにより腎臓の詰まりが改善され、腎臓病が悪化するのを防ぐ可能性があるんです。元から体内にあるタンパク質を使って、病気の進行が止まるなんて夢のような話ですよね。

若いうちからの投与で腎臓病発症を防ぐ可能性がある

猫の腎臓病は、徐々に進行していくことが多いといわれています。これは、若い頃から徐々に腎臓に詰まりが蓄積されてしまうから。

AIMが活性化するサプリやフードを若いうちから投与することで、腎臓に毒素をためない体になる可能性が高まります。腎臓病の原因がなければ、病にかかる可能性は低くなりますよね。

直接の治療法が確立していないからこそ、予防も重要ではないでしょうか。

猫の寿命が伸びる可能性がある

猫の寿命は、12〜18年といわれています。そして飼い猫の死因として多いのが腎臓病です。つまり、腎臓病を予防することで猫の寿命が伸びる可能性を秘めているのです。

もし腎臓病の発症・進行を抑えられれば、猫の寿命が2倍、最長で30年ほどになるとも言われています。愛猫と長く生きていけるのは、それだけで飼い主にとってはメリットですよね。

病気で苦しむことなく長生きできれば、猫ちゃんも幸せではないでしょうか。

AIMを活性化できるキャットフードとは

それでは、猫ちゃんのためにAIMを活性化させるにはどうしたら良いのでしょうか。実は、AIMが活性化する成分が入ったキャットフードがあります。それが「AIM30」です。

キャットフードの「AIM30」とは

「AIM30」はペットフードメーカーの株式会社マルカンが販売している商品です。AIMを発見した宮崎徹教授の研究成果から誕生したキャットフードです。

AIM30には、AIMを活性化できるとされている健康アプローチアミノ酸「A-30」を配合。またマグネシウム・リン・カルシウムや食物繊維も配合。

健康体内の毛玉を無理なく排泄できるサポートしてくれます。さらにオメガ3脂肪酸を含む「アマニ」を配合し、皮膚被毛の健康をサポート。

腎臓病だけではなく、さまざまな面での健康を考えたキャットフードです。年齢と避妊・去勢の有無によって7種類のフードが用意されています。

  • 室内成猫用
  • 室内避妊・去勢後成猫用
  • 11歳以上室内猫用
  • 11歳以上室内避妊・去勢後猫用
  • 15歳以上室内猫用
  • 20歳を迎える室内猫用
  • 仔猫用

さらに味もチキンとフィッシュの2種類があるので、猫ちゃんの好みに合わせてセレクトできますよ。それぞれお試しパックがあるので、気になる方は試してみるのがおすすめです。

療法食ではないので注意

注意したいのが、すでに腎臓病を患っており療法食を与えている猫ちゃん。「AIM30」は療法食ではありません。

AIMの活性化が見込まれるだけなので、すぐに治療が必要な猫ちゃんには向きません。療法食を与えている場合は、そちらを優先しましょう。

また、獣医師の中ではこの「AIM30」に否定的な意見を持っている人もいます。まだ「AIM30」が認められるには時間がかかると思われます。

またもし与える場合は、必ず事前に医師に相談しましょう。

まとめ

「AIM」は腎臓病の進行や発症を防いだり、それによって寿命を伸ばす可能性を持っている成分。

現在はまだ研究途中ですが、いずれ「なぜネコ科の動物で働きにくいのか」「ネコ科の動物でも働きやすくする方法は何か」などが解明されていくはずです。

それにともなって、AIMをより活性化できるキャットフードも今後増えてくるでしょう。

猫ちゃんと長く暮らせる可能性を秘めた「AIM」。猫ちゃんを愛する飼い主さんは、注目しておくと良いかもしれません。

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